コンマス関根の音盗り大作戦(第3回)
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その5:リズムを盗ろう
実は関根は管楽器出身なのでそれほどリズムは詳しくない。
あまり自信のある項目でないので嘘が書いてあったらご指摘下さい。
- リズムとは?
- ビッグバンドではホーン以外のパートのことをリズムセクシ
- ョンと呼びます。通常はピアノ、ギター、ベース、そしてド
- ラムスと場合によってはパーカッションやヴィブラホンなど
- も入ります。ピアノやギター、場合によってはベースなんか
- もメロディーをとることもありますがジャズでは多くの場合
- 刻みやオカズを入れていることが多いのでこういう呼ばれ方
- をするのでしょうか。自信なし…。
- リズムの書き方
- ドラムなどの打楽器の音符の位置と鳴らす楽器の対応は専門
- 書に任すとしてどこまで忠実に書くかの判断が難しいところ
- です。リズム担当者によると一番親切なのは曲の中の代表的
- なパターンを盗っておいてそれ以外はすべてリピート記号と
- いう譜面なのだそうだ。細かい変化はあまり気にしないし、
- 書かれてもそこまで糞真面目に叩けないという。結構アバウ
- トなんですね。これも奏者のレベルによるところだけど、あ
- まり親切心でみっちり書いてもそれほど有り難られないみた
- いです。
- ピアノやギターにしてもどうしてもこういう風にやって欲し
- いっていう指定でない限りは音符は書かずにリズムだけを書
- くようにしています。
- ベースに関してはコードの章で書いたとおりテーマ部分は音
- 符を入れています。
- ピアノとギターはほとんど同じコード進行になるのですが、
- ソロなどの細かい指示が異なるのでパートを分けています。
- しかし時間がないときは単なるコード譜として1パートでま
- とめてしまうこともあります。手抜御免。
- リズムを盗る
- てなわけで関根が書くリズム譜はかなりええから加減になっ
- ています。リズムを盗るにしてもホーンと縦線を合わせたい
- というところ以外は譜面は斜線(繰り返し記号、拍割り)だ
- らけ。ってこれで終わらせてしまってはこの章の意味がない
- ので以下に関根がリズムを盗るのに気をつけていることを書
- いておきます。
- ピアノのリズムを盗る
- 基本的に4ビート系のピアノはリズムの隙間に「すちゃっ」
- とか「かーん」とかアクセントを効かせて入れるスタイルが
- 多いですよね。これを譜面にする場合ソロのバッキングとか
- の場合はソリストとのインタラクションが重要になるので元
- ネタのパクリはナンセンスです。しかしアンサンブルでここ
- は欲しいというところはなるべく積極的に書くようにしてい
- ます。この時の音の積み方などは次章で書くことにします。
- 8、16ビートやファンクなどの場合はピアノの音自体がア
- ンサンブルに絡むことが多いのでそういう場合は音符で書き
- ます。ラテン、とりわけサルサやマンボでは分散和音(アル
- ペジオ)を多用するのでこれも書くことが多いですがある程
- 度パターンを示したらコードが変わるだけなので "Simile"
- (以降同様にして)と書いて逃げています。うーん。卑怯者。
- ギターのリズムを盗る
- 4ビートでのギターは大きく分けて2通り。いわゆるスウィ
- ング系のものはほとんどの場合4分音符での刻み、バップ系
- のものはピアノと同じく拍の隙間を埋めるというスタイルで
- す。ギタリストの方には申し訳ないですが関根はほとんどこ
- の辺はノーケアでキメ以外は拍割りの斜線しか入れていませ
- ん。(実際市販の譜面もだいたいこんなものです)
- そのほかのスタイルは大体刻みのリズムだけ書いています。
- 全パートの中で一番書き上がりが早いのがギターです。^^;
- ベースのリズムを盗る
- ベースに関しては前章でも述べたとおり、テーマはまじめに
- 音を盗って音符で書きます。鍵盤で確認しながら1音1音こ
- つこつと書いていきます。オープンの部分はコードだけ。:-P
- ベースは特にスタイルによって書き分けてはいません。
- ドラムス、パーカッションのリズムを盗る
- さて、一番気をつけているのがドラムス。どうしても譜面に
- したい部分はちゃんと元ネタを聴いて音符に落としていくの
- ですが時々音数で納得いかないことがあるのです。本来ドラ
- ムキットはその奏法上同時に出る音は4つ(両手両足)の筈
- なのですが何回聴いても5つ以上の音が同時になっているよ
- うに聞こえる事があります。関根の耳が悪いのか、はたまた
- そのドラマーが超絶技巧を駆使して5つ目の音を出している
- のか、そういう場合は全体の流れやドラムキットの並びを頭
- の中で想像して「この音は出るはずがない」と思いこんで4
- つの音にまとめています。あとまれに片手でロールをしなが
- らもう片方の手でおかずを入れるなんていう強者もいるよう
- ですが、バンドのドラマーの力量も考慮に入れ、あまり無茶
- な要求はしないようにしています。(決してJROのドラマ
- が下手という訳ではないです。元ネタがすごすぎるだけ^^;)
- 表なのか裏なのか?
- 頭を悩ますのがこれ。特にジャズもの(特にラテン系)で裏
- 裏攻撃のものすごい曲があったりします。日本人にはなかな
- か馴染みにくいもので(統計によると50代以上の日本人で
- 2・4で手拍子を打てる人は全体の半数に満たないそうだ)
- ずっと裏拍が続いたりするとだんだん頭の中で表拍に化けて
- きます。遅いテンポなら机を叩きながら拍を数えますが速い
- テンポになると訳が分からなくなります。関根はそういう場
- 合は開き直って頭にして数えて後で表裏をひっくり返してつ
- じつまを合わせています。あー恥ずかし。
ここまでで第3回はおしまい。次回はいつになるやら…。
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