前コンマス関根の音盗り大作戦(第4回)
書いている間にコンマス交代しました。というわけでタイトル変更。
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その6:主旋律を盗ろう
関根が音盗りをするとき、主旋律はリズムセクションの次に盗るか
(コードの項では敢えて書かなかったが)最初に盗るかのどちらかです。
どう決めているかは特に基準はなくその時の気分で変わります。
どちらかというとコード進行を先に盗ることの方が多いです。
あるいは主旋律のスケールでコードを判断したりすること
もあるのでその場合には同時に盗っていきます。(その4−5参照)
- 主旋律とは?
- ヴォーカル入りの曲なら歌のパートが主旋律というのは容易
- に分かります。インストでは目立っているのが主旋律っての
- が一つの判断基準ですがいろんなパートが勝手なことをぐち
- ゃぐちゃやっている場合はどれが主旋律なのか考えるのは放
- 棄してます。譜面になりゃいいって。
- 盗りたい曲がリアルブックや1001に載っていることもあ
- ります。あったら儲けもの。そのまま盗っちゃいましょう。
- ソロを盗る
- ソロといってもテーマを丁寧に歌い上げるものとフェイクす
- るもの、アドリブでテーマの原形をとどめないものといろい
- ろあります。かっちり吹いてもらいたいものは音符で書きま
- す。フェイクしてもいいものは音符+コード、アドリブはコ
- ード割りしか書きません。ただしアドリブでも定番化してい
- るものは音符+コードで書くこともあります。絶対にこのフ
- レーズを入れてほしいというところはあえてこういう風に書
- いています。それ以外で完コピしたければソリスト任せ。
- リードボイスを盗る
- 主旋の一番上のパートを埋めていきます。聞こえたパートが
- あればそこを手当たり次第埋めます。スコアに書くときは楽
- 器のキーが違うので注意して書いていきます。
- ハモを盗ろう
- さて、いよいよ最大の難関。メロディを形成するハーモニー
- を作っているパートです。1-3-5 の簡単な積みならばあまり
- 深く考えずにあらかじめ盗ったコードから構成音をリードボ
- イスが一番上になるように積んでいきます。4パートの場合
- はリードのオクターブ下をそのままなぞることが多いです。
- 問題はテンションバリバリのコードと経過音。サックスソリ
- などの場合はお手上げものです。前述(その4−4)でやっ
- た力ずくの音盗りも効果ありますが特に短い区間でリピート
- を繰り返すと楽器の持つ倍音(楽器はどんなものでもその楽
- 器の出している基音の高さ(ピッチ)の上に高い成分の音が
- 含まれており、これを倍音と呼びます)なのかセクションの
- 出している音なのか分からなくなってきます。
- どちらかというとメロディでうねうねうなっているハモを盗
- る場合はリピート区間は1〜2拍から1小節程度の長さでと
- り、じっと何度も聴いて浮かび上がってくるメロディが聞こ
- えてくるのを待つという戦法が効果的のようです。1発目が
- 聞こえると不思議と裏メロが聞こえてくるものです。これを
- 根気強く続けてこつこつとスコアを書き上げます。
- それでも分からない場合はいよいよでっち上げ。コードを構
- 成する音を取り敢えず積んで展開が変わったところで間の拍
- の音を作ります。そのコードで使えるスケール(アヴェイラ
- ブルコードスケール)を頼りにするのが確実です。音が足ら
- ない場合は半音を埋めたりダブルノートにし、音が余る場合
- は適当に音を抜きます。どれがいいかはその時の縦線の音を
- 鳴らしながら判断します。16分音符がぐしゃっとしている
- ところは意外とアウトしていても分からないものです。^^;
- 心配ならば鳴らしてみよう。
- その1でも紹介しましたが確認するのに役に立つのがシーケ
- ンサ。ポータブルキーボードで内蔵されているものもあるの
- でこれに盗った音を入れてみて違和感がないか確認します。
- 理論も大事ですが聞こえ方がよければそれでよし。
ここまでで第4回はおしまい。気長に待って下さい。
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