コンマス関根の音盗り大作戦(第1回)
←目次|
第2回→
その1:関根が採譜するときに用意しているものリスト
- 鉛筆、鉛筆削り:
- 2Bの鉛筆と 0.5mm のHBシャープペンシルを用意してい
- ます。鉛筆は音符と太線用、シャープは小節線を入れるのに
- 使っています。
- 消しゴム:
- プラスチック消しゴム。古くなるとかえって黒くしてしまい
- ます。そういう時は洗濯物といっしょに洗濯機で廻してあげ
- ましょう。新品みたいにきれいに消えるようになります。
- 字消し板:
- 製図をやっていた人なら御存知でしょう。薄いステンレスか
- プラスチックに丸やら角やらの溝の入った小さな板です。消
- したい部分だけを溝に当ててその上から消しゴムでゴシゴシ
- やります。
- 線引き:
- 長過ぎず、短か過ぎず。30cmの透明アクリルのものを愛
- 用しています。小学生のころ学研の「科学」&「学習」を定
- 期講読したときにもらったもので三角形の面積の公式とかが
- 書いてあります。
- 音楽理論書:
- ゆき詰まったときの気休めです。
- 関根は渡辺貞夫著の "Jazz Study"、ドン・セベスキー著の
- "Contemporary Arranger" の2冊を参考にします。
- 前者は主にヴォイシングやコード、スケールの参考、後者は
- パート割などアレンジ全般の参考にしています。
- スコア用五線紙(B4サイズ横、20段):
- 最初から小節線の入ったものもありますが大体小節線なしの
- ものを使っています。16分音符が4拍一杯に入ってるフレ
- ーズなんかがあると(特に臨時記号だらけとか)1小節が足
- らなくなることがあるからです。
- CDまたはMDデッキ:
- その昔はラジカセを使っていましたが今はこんな便利なもの
- があります。区間リピート機能のあるものがベスト。
- キーボード:
- 自分の音感なぞ信用してません。キーボードで一音一音確認
- しながら音をとっていきます。シーケンサーのついているも
- のだとウネル Tutti の音のツミを打ちこみながら確認するこ
- とができます。エレクトーンのような多段+足鍵盤を使えば
- ベースとコードとメロディーが一度に確認できます。弾ける
- 人は当然使うべきでしょう。
- タバコとビールとチーズ鱈:
- 人によってはこれがチョコレートとお茶になったりしますね。
- 採譜作業って結構ストレスが溜まります。疲れたら一服。:-)
- 根性:
- 長期コツコツ型にしても短期集中型にしても最後はやっぱり
- これです。
その2:音盗り前に知っておきたいこと
- 基本的な楽典
- 音の長さや音階、トライアドのコード、リピート記号の意味
- とかを知っていればいいでしょう。テンションやコード進行
- パターンは必要に応じて本を見て調べます。
- 楽器の音域
- ま、知らなきゃ理論書見ながらやりゃいいんだけど知ってお
- いても損はない。やっぱサックスの譜面で五線の下に3本も
- 補助線のある音とか書かれたらサックス吹きは面喰らいます
- よね。
- 楽器ごとの記譜
- 鍵盤楽器しかやってない人には理解不能かもしれないけど、
- 例えばアルトサックスはト音記号で書いてあるのに実音Cが
- Aの位置に書かれます。つまりE♭音階での「どれみふぁそ
- らしど」がト音で書かれているということ。同じE♭の楽器
- にバリトンサックスがありますけど、これはアルトサックス
- より1オクターブ低い楽器です。なのに記譜はアルトと同じ。
- うーむ。その他トランペットはB♭なので実音CはDの位置
- になります。これらを踏まえた上で譜面書くのだけど、慣れ
- ないうちはいきなり書かずにinCで書いておいてから移調し
- た方がいいです。ちなみにE♭の楽器はヘ音のつもりで書く
- といいです。ただし臨時記号の付けまちがいに注意。
- 楽器の奏法
- 細かい曲芸的な奏法は知らなくてもいいです。スタッカート
- やテヌートといった基本的なもの、グリスアップ/ダウンや
- シェイクといった装飾音的なものを大体知っていればいいで
- す。
- 奏者のレベル
- これは選曲の良し悪しにも影響するけどやっぱりエリックミ
- ヤシロが5人ぐらいいるようなトランペットセクションが必
- 要な曲をそのままコピーするってのは無謀でしょう。例えば
- 自分のバンドのどのセクションにやらせるにはどういうふう
- に音を作ればいいかってことを知る必要あり。やたら速いパ
- ッセージで追い付きそうもないようなフレーズだったら適当
- に音を抜くとか、音が高過ぎるなら下げるとか積みを変える
- ってぐらいの柔軟性が必要。
←目次|
第2回→
お問い合わせはsekine@inh.co.jpまで。
JROホーム